たしろ

田代山は、1912年7月30日に開山されたと伝えられています。
この日、高野山の2人の高僧が地元の神主を伴って、まだ登山道のない田代山に登り、弘法大師の像を山頂に祭ったことによります。

この時の神主が、田代山ふもとにある湯ノ花地区の大山善八郎時澄です。

時澄は仏門に帰依し、山の頂上に「太師堂」を建立します。田代山の山頂にある避難小屋がそれです。

小屋の奥には弘法大師の座像が祭られています。弘法大師の座像は田代山に1体、そして湯ノ花地区の共同浴場に1体、あわせて2体の座像があったのです。

共同浴場「弘法の湯」に納められた1体は、地元の人たちに篤く信仰されてきましたが、残念ながら数年前に盗まれてしまいました。
現在、浴場の天井には、大師像を運んできた当時のかごも残っています。そのかごや太師像を大切に管理しているのが、時澄の子孫大山佳伸さんです。

「新編会津風土記」には、「山中二広キ原アリ、其ノ中ニ田畝ノ遺形アリト伝」と記されており、田代山頂には、耕された田畑があったと言います。奥会津只見では「田代山に雨が降ると川が赤くなる」と信じるお年寄りが今もおり、とにもかくにも田代山は古くから会津の人たちに信仰されてきた山でありました。

田代山は、2007年8月30日に尾瀬国立公園の一部として国立公園に指定されました。
標高1926m、山頂には広大な湿原を持ち、まさしく平な場所を持つ山です。

6月に入ると、ショウジョウバカマ、チングルマ、ヒメシャクナゲなどの高山植物が咲き誇り、一面お花畑になります。

山頂の湿原の下に雲海を抱くときがあり、その景観はまさしく「雲上の楽園」と呼ばれるにふさわしいものです。
田代山山頂に行くには、主に猿倉登山口ルート(南会津町・湯ノ花温泉から約13㎞)、馬坂登山口ルート(桧枝岐村)の2つがあります。川衣(南会津町・川衣地区)ルートもありますが、登山口手前約3㎞にゲートがあり、登山口から山頂まで約6㎞ありますので初心者向けではありません。上級者向けのルートです。

 

尾瀬国立公園田代山 山頂湿原 航空写真
田代山 山頂看板  後ろに見えるのは燧ケ岳
山頂湿原木道(撮影時期6月上旬)
山開き当日には多くの登山者が訪れます。
ワタスゲ(花穂) 見頃は例年6月中旬~7月上旬
山頂湿原にある弘法池と呼ばれる場所

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